JUNQUO的博客

「もっと知性にやう゛ぁんを」を座右の銘にするにむらじゅんこのヨロズ帳
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SANYU


金融危機のあおりを受け、中国現代美術の値段が3分の一になってしまったそうです。ここ数年の中国現代美術はバブリーでした。まだ、中国では、現代美術は勿論のこと、近代美術ですら、しかるべき評価は定まっていないと思います。

20世紀をかけぬけた中国人画家で、私が一番好きなのは、常玉(サンユー、Sanyu, 1901-1966)です(実は、修士論文のテーマに彼を選びました)。彼は、20歳でフランスへと留学し、そのままパリのモンパルナスを終の棲家とし、フランスで活躍した画家です。常玉がパリに到着した1920年代は、モンパルナスで、エコール・ド・パリと呼ばれる外国人たちが大活躍をしていた時期でもあります。常玉の友人だった龐瞼戮両攜世砲茲襪函⊂鏘未魯團ソの友人だったといわれています。また、通っていたグランド・ショミエール学校ではジャコメッティと親しかったようです。

1920年代の常玉のデッサン。そう、彼は立派な脚フェチでした。)

そんな常玉は、藤田嗣治ほどブレイクはなかったものの、モンパルナスの人気者だったようです。常玉の才能に目をつけ、彼を経済的にサポートしたメセナが、アンリ=ピエール・ロシェでした。ロシェは、フランソワ・トリューフォー監督の「突然炎のごとく」の原作者です。フランスの画商、美術品収集家、編集者。また、ダダの作家としても知られます。NYのダダ雑誌『Blind Man』を創刊したり、アールブリュットのコンセプトをジャン・デュビュッフェとともに打ち出していったのも、他ならぬアンリ=ピエール・ロシェです。常玉は、そんなロシェの秘蔵っ子となり、経済的にサポートされていました。

戦後、常玉を支えた友人のひとりには、写真家のロバート・フランクがいます。フランクは、常玉より24歳も若いのですが、年齢も国境も越えてお互い惹かれあっていたようです。ちなみに、現在の常玉の墓石(@パンタン墓地)のお墓を整備し、墓石を買ったのは、このロバート・フランクです。ロバート・フランクは2000年に、この常玉についての短編映画『SANYU』を製作しています。なかなか目にすることができない作品なのですが、ドキュメンタリー×プライベートフィルム×ノンフィクション のような不思議な感覚の映画です。

ロシェやフランクの他にも、多くの芸術家たちを惹き付けてやまなかった常玉。彼の作品は、今みても、全然、色褪せていません。彼の絵は状態がよくないし、個人蔵が多いので、なかなか鑑賞する機会がありません。去年は常玉の作品を台湾などで20点ぐらい見ることができたのですが、今年は、30点ぐらいは見てみたいなあ、と思います。



JUGEMテーマ:アート・デザイン


| にむらじゅんこ | パリ | 02:21 | comments(6) | - | pookmark |
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謹賀新年、

三遊亭画伯研究、楽しみにしてます。
| おわん | 2009/01/01 8:32 AM |
あけまして、おめでとうございます。
サンユー、すてきな絵描きさんですね!

| リオ | 2009/01/01 7:44 PM |
リオさん、おわんさん
あけましておめでとうございいます。
今年もよろしくおねがいします
| junquo | 2009/01/02 9:45 PM |
にむら様

先日はご来店および
嬉しいコメントをいただきありがとうございます。

お名前よりこちらへこさせていただきました。
お店には
いつでも
ゆっくり骨休めにいらしてください。

年明け一番に嬉しいお言葉をいただき
嬉しさのあまり
突然のコメント、失礼しました。

ありがとうございます。



| | 2009/01/04 7:21 PM |
hanoi&hanoi,楽しくなるお店です。
| junq | 2009/01/04 9:27 PM |
JUNQUOさん:
 突然のメールで失礼いたしました。
 私は中国からの留学生です。四年生です。日本の大学院で美術史学を勉強したいと思っております。大学の卒業論文はエコール・ド・パリにしました。エコール・ド・パリの画家たちを研究している間、中国の常玉もパリ派の一員だと気付きました。大変興味を持ちましたから、ネットで検索してみたら、常玉についての参考文献がほとんどなく、JUNQUOさんの文章しか見つからなかったです。私も修士論文のテーマを考えています。テーマは中国、日本とフランスに関係がある方が一番いいと思います。ちょうどJUNQUOさんの個人的な経歴を見て、とても驚きました。JUNQUOさんがまさにこの三つの国とも関係があります。
 ですから、JUNQUOさんにお聞きしたい事があります。JUNQUOさんは常玉についての資料がどこから来たでしょうか?
 もしメールで返信していただければ幸いです。
 よろしくお願いいたします。
                    熊 紫雲
| 熊 紫雲 | 2016/12/11 7:39 PM |









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